先日、海外在住の音大生が工房にいらっしゃいました。高校生の頃、私の工房にてチェロの弓を購入されたお客様で、早いもので、もう音大も3年生だそうです。他人の子どもの成長は早いですね。

 そのお客様ですが、最近、ある部品メーカーの営業さんが直接営業に来て、その部品を購入したそうなのです。もちろん、その時には試奏して音が良いと判断して購入したそうです。

 しかし、実は、私に言わせれば悪いのです(元の部品に戻すようにアドバイスしました)。しかし、その方は表面の一部分の音色だけを「希望的観測」だけで判断して、購入してしまったのです。音大生は皆必死ですから、そういう場では藁にもすがりたい気持ちになっているのです。ある意味、そいう気持ちを悪用(?)した営業とも言えます。

 自分自身で判断すると、どうして総合的&技術的な判断ではなくて、自分の希望的な判断によって購入しがちです。だから結果的にお金の無駄遣いになってしまうのです。

 自分で部品を購入するのは止めるべきです。必ず、普段お世話になっている技術者に相談して、そこで必要であれば購入すべきなのです。

 飛び込みの営業さんからなんて、もっての他ですよ。

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