少し前に、ヴァイオリニストのお客様とオイストラフのレコードを聴いていたときの会話の中で、「オイストラフの本当の演奏は、商業的意味合いから半ば無理やり演奏されられた大きな協奏曲などの演奏ではなくて、バッハとかの方が判る」みたいな事を述べられました。

 私は「そんなものなのかなあ?」と思いながらも、出物があればバッハのソナタのレコードも買いたいと思っていたのです。しかし、なかなかありませんでした。

 調べてみたら、オイストラフ演奏のバッハのこのソナタの録音って、かなり貴重録音だったみたいです。1961年に旧東ドイツのドレスデンで録音されたらしいのですが、今回入手したレコードは東ドイツ製!!。オリジナル盤なのか再販盤なのかは判りませんが、ドイツ語だけしか書かれていないために、東ドイツ国内用として発売されたのだと想像できます。

 今のドレスデンは復興して、素晴らしい街になっていますが、私がドイツに住んでいたときにはあの大聖堂はまだ爆撃で崩れたままのがれき状態だったのです。おそらく、オイストラフもそういうドレスデン下で録音したのでしょう。

 いつもの通り、ELPレーザーターンテーブルによる再生です。音が生きていますね。

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