私が大学生になってヴィオラを始めて、おそらく最初に購入したヴィオラのレコードがバシュメット演奏のアルペジョーネ・ソナタでした。
後に、バシュメットはこのアルペジョーネ・ソナタを再録音していますが、私は初期のこの演奏の方が素晴らしいと思っています。
その思い出のレコードは処分してしまって、今は同録音のCDしか持っていません。そこで当時のレコードを探していたのですが、意外とありそうでなかなか無いものです。
そんな時、この旧ソ連メロディア製の録音レコードを見つけたのです。ロシア語なので何が書かれているかの詳細は全く判りませんが、収録曲目がアルペジョーネ・ソナタとレーガー作曲のヴィオラ組曲という事だけは判って、ピンときました。
おそらく、私が以前所有していた日本発売版のレコードの、まさにオリジナルレコードだと。
早速CDと、今回入手したオリジナルレコードを聴き比べてみたところ、予想は当たっていて、同録音でした。音質も素晴らしいものでした。旧ソ連で録音されて、旧ソ連で発売されたこのレコードこそが、バシュメットのアルペジョーネ・ソナタのオリジナルなのです(たぶん)。
ちなにみ、CDの解説によると、1977年にモスクワで録音されたそうです。
補足;CDの音質は、オリジナルレコード(マスターテープ)を忠実に再現したもので、両者に大きな違いはありません。ELPレーザーターンテーブルで再生した音と、CDとの音がほぼ同じと言うことは、通常のレコードプレーヤーで再生した音は、CDと比べると少し柔らかく(丸く)再生されているはずです。
蛇足:以前所有したレコードの解説に書かれていた情報なのか、それとも別の情報かは忘れましたが、使用しているヴィオラはテストーレ作だそうです。
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