弦楽器を演奏する方全ての人の共通する目的に、「上達する事(良い音を出したいとか、良い演奏がしたいとかも含め)」があげられるはずです。
それでは「上達」って何なのでしょうか?
「昨日には出来なかったことが、今日は出来るようになった」というのが、一番判りやすい事例です。しかし、そういう極端で、簡単な上達って、そうそう起こりえません。直ぐに壁に直面してしまうはずなのです。上達したつもりになっているという、勘違い状態かもしれません。
自分で自分を見る事って、出来そうで出来ないことなのです。一生懸命で真面目な人ほど、自分が見えなくなります。
人間は生物だから、自己保護本能が働いてしまうからなのです。
だから、弦楽器の先生(すなわち他人)についてレッスンすることが必要なのです。他人に自分を指摘(指導、注意、場合によっては怒ってもらう)してもらえるという事が、どれほど大切な事か。普通は、自分を叱ってくれるのは親以外にはいないのですから。
弦楽器の先生と言っても、色々なタイプがいます。グループレッスンも、個人レッスンも、有名無名、性別年齢も様々です。そして、その先生のところに通う頻度だって様々です。
どれがベストな選択なのか、私に言えるわけがありません。しかし、「先生についてレッスンを受ける」という行為自体は、絶対にお勧めと言い切れます。
上達は一人ではできません。一人で出来るのは自己満足とか、自己陶酔だけです。
レッスンに通ったら、そこで一言でも多くの会話をしてください。雑談とか、何でも良いのです。それがきっと音に繋がりますから。