よく「レッスンがあるから、修理や調整に出す時間が取れない・・」とか、「演奏会が近いから、調整に出せないので今回はこの場で弦の交換だけを・・」とかの話になります。
 そのお気持ち、よくわかります。しかし、レッスンがあるからこそ、演奏会があるからこそ、修理や調整をすべきなのです。修理や調整の時間を計画的に確保すべきなのです。
 例えば、「車にたくさん乗らなければならないから、車を修理にだせない」という会話だったら、「何か違うんじゃない?」と、理解していただけると思います。もちろん、楽器の場合には命に危険が及ぶことはありません。しかし「本質を見間違っている」という点では同じ理屈だと思うのです。
 正しい修理・調整をして、自分の楽器の状態を良くしてこそ、良いレッスンが受けることができて、そして先生に対しても失礼にならないと思うのです。または、演奏会でもせっかく半年も練習を積み重ねたその集大成を、その「楽器の状態で」というのもいかがなものでしょうか?
 時間に余裕のある人はいません。時間はどうにかして、確保するのです。

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