数年前に、もう一人の師匠のカントゥーシャ氏が亡くなり、今度は無量塔親方が亡くなりました。年齢的にも仕方が無いとはいえ、自分の天井みなたいなものにポッカリ穴が空いた感じで、寂しさを感じます。
日本のヴァイオリン製作は、鈴木政吉で始まり、無量塔藏六で花開いたと言い切れると思います。そのくらい、「無量塔親方」は日本のヴァイオリン製作のキーワードです。
無量塔藏六氏の最大の功績は、(本格的な)弟子を多く養成したことなのではないでしょうか? 現在第一線級で活躍している弟子や、その孫弟子は、日本(世界にも)中にたくさんいます。私もその一人と自負しています。
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