私の考案したエンドピンストッパー”Zauberplatte”は、舞台などの床に直刺しよりも音が良くなる事も多いのです。

 最初は私自身、不思議に感じていました。しかし、色々な実験を行っている内に、その仕組みが見えてきました。その理由は大きく分けて、次の二つの要因によると考えられます。

1.床材の剛性のばらつき
 特に自宅の床の場合に顕著ですが、床材って意外なほど各所で剛性が異なっています。特に、ピンポイントの比較になるほど、各所での差は大きくなります。これは一見がっちりしている舞台においても同じです。だからエンドピンを刺す位置を5cm変えただけでも音に変化が出るのです。
 その点、エンドピンストッパー”Zauberplatte”の場合には、8cmx8cmの面積での平均化になるので、差が出にくいのです。

2.舞台にエンドピンを刺していない
 舞台でチェロを弾くとき、殆どの方はエンドピンの先端を舞台に刺していないのです。正確に言うと、舞台に空いている小さな穴をみつけて、そこにエンドピンをはめて弾いているだけです。
 なぜそうしているのかというと、あからさまに舞台に穴を開けると、舞台関係者から白い目で見られてしまうからです。どうしても遠慮がちになってしまうのです。
 もう一つの理由は、大切なチェロに、ガツンとした衝撃を与えたくないという理由です。だからエンドピンの先を、舞台に打ち付けることはしないのです。
 このように、エンドピンの先端を小穴に引っかけているだけの場合、そこでエンドピン先端がブレてしまって、結果的に音質劣化に繋がります。

 その点エンドピンストッパー”Zauberplatte”は、理想的にエンドピン先端と床とをがっちり繋ぐ効果があるのです。だから音が良いのです。

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