真の意味での性能の良い弓を使うと、弓先まで力が入る(または意識が持続する)のです。すなわち、音が抜けないのです。

 これって、ボウイング(演奏)のテクニックの話ではなく、物理的な運動の話なのです。

 逆の事も言えて、演奏の技術では絶対に解決できない限界でもあるのです。こういう「原理」をきちんと説明できる演奏者、先生、楽器店、技術者って一体何人いますでしょうか? これが私が、演奏界はスポーツ界よりも遅れていると、主張している理由です。

 科学的考え方が欠如しているのです。いや、科学的考え方を排除しているのです。

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