殆どの方は、演奏が目的で楽器を弾いています。すなわち、より良い演奏、より高度な音楽を目指して練習に励んでいるのです。
ところが、「演奏」って範囲がとても大きいです。すなわち、とりとめも無く難しいです。例えば範囲をグッと絞って、現在練習している曲だけの話をするとしても、その楽譜を演奏するのは(特にアマチュアにとっては)不可能に近いくらいの難しさです。
「大きな困難(難しさ)」を目の前にして、やってはいけないのは、抽象論、感覚論に走ることです。これって、自分の肯定なのでとても居心地がよいのですが、しかし何の解決にもなりません。
それではどうするのかというと、「問題」を細分化していって、各要素を地道に解決していく方法なのです。これって、一見音楽とはかけ離れているように感じますが、実は音楽の本質でもあるのです。
音楽とは、総合でもあり、その要素でもあるのです。
もっと具体的な事を書くのならば、譜面(全体)を演奏するのが音楽の演奏でもあるのですが、一小節、一音(の音響)を追求するのも、それまた音楽です。それどころか、それ以前の「良い楽器や弓」の理解、出会いなども演奏の一部です。
どちらが先なのかというと、私は後者だと思うのです。もちろん、曲を練習すべきでは無いと言っているのではありません。その点は誤解の無いようお願いいたします。
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