猛暑日が続いています。エアコンもフル稼働させていますが、温度高めに省エネ設定しているので暑いです。

 こんな厳し日が続く7月、お客様の楽器の3~4人に一人くらいの割合で、ニスが熱でべたつき気味になってしまっています。

 ケースの跡がついてしまったり、ホコリがニスに入り込んでしまったり、手の汚れが付着しまったりしがちなのです。

 このような比較的柔らかめのニスは、カントゥーシャ作の楽器に限らずけっこう多いのです。現在預かっているイタリア作の楽器も、もう既に60年以上経ったそこそこ古い楽器ですが、ニスは柔らかめです。年数が経過すればニスが硬化するというものでもないみたいです。

 このお客様はスカーフ(?)で楽器を包んでいたのですが、ちょっと布質が硬すぎるのと、サイズが大きすぎてシワが出来やすいので、「絹の楽器袋」をお勧めしました。その方が布シワが出来にくいと思うのです。

 しかしそれでも、楽器のニス(裏板)にケース跡が付かなくなるわけではありません。根本的解決策は、「楽器用防湿庫に吊しておく」以外には方法はないでしょう。

 まあ、こればかりは楽器の特性なので、上手に付き合っていくしかありません。

 最低でも、自分の家(部屋)の中の、「可能な限り温度の低いピンポイント」を探す努力は行うべきでしょう。そういうとき、サーモカメラが必要になるのです(私の工房のお客様限定で、必要な方にはお貸ししますよ)。

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