昨日YouTubeにアップした林さんの作業光景にたくさんアクセスしていただき、ありがとうございました。林さんへの応援ととらせていただき、感謝いたします。以前の弟子の伊藤君の時もそうでしたが、暖かく見守り、そして支えてくれる方がいるこということを至る所で実感します。
話は変わりますが、「作業光景の撮影」ですが、実は実際の作業そのままではありません。作業ライトの位置を普段とはずらして影の状態を調整したり、作業する向きを僅かにカメラの方に向けたり、または可能な限り手や腕がカメラに被らないように作業したり・・、と。もちろん、照明をつけたりもしています。
撮る方も大変ですが、作業する側も結構気を遣うのです。
そういえば、以前カントゥーシャ氏のもとで働いていたときにテレビの撮影があったのですが(もちろんカントゥーシャ氏の)、あの時の撮影は大変でした。それはNHKの番組で撮影はドイツの制作会社でしたが、撮影機材は全て日本から取り寄せた初期のハイビジョン撮影機材でした。ドイツの撮影スタッフも、手探り状態のハイビジョン撮影だったみたいです。
初期のハイビジョンカメラは感度が低くて、それに対して映画用の5kWもの大型照明を持ち込んだりしていたので、ブレーカーが落ちたり大変でした。窓に暗幕を貼ったり、クレーンを工房に持ち込んだり、今までの私の経験の中で、一番の本格的(やり過ぎ的)な撮影でした。
あの時のハイビジョンカメラはまだカメラとVTR部分が別で、大きなトランクにハイビジョンモニターとVTRが組み込まれていました。ドイツのスタッフがカメラから映し出された映像をハイビジョンモニターで見て、「シェーン!(きれい!)」と言っていたのを覚えています。接写用のハイビジョンレンズも用意できなかったのか、大きな裸の凸レンズ(箱から仰々しく出していたので、多分高価なレンズだったと思います)を撮影助手がカメラの前に手持ちでかざして、クローズアップレンズ代わりにしていました。
この時の撮影には「プロフェッショナル」を感じました。その後のスタジオでの付け足し部分に関しては「・・・・」でしたが。