先日、「ビルスマ演奏のレコードとSACDの比較」を行いました。その時に、以前に比較した時よりも思っていたよりも差が大きく感じたのです。それで、「フォノイコライザーを替えたための音質差なのか?」という結論に達しました。

 ちなみに、補足として、「久しぶりにビルスマの無伴奏チェロ組曲のレコードを聴きました」、「Accuphase フォノイコライザーC-27とC-47の比較」の記事はこちらのリンクをごらんください。

そこでフォノイコライザーAccuphase C-27とC-47で、テストレコードのホワイトノイズを再生したデータが残っていたので、FFTでスペクトル分析をおこなってみました。

 上がC-47で、下がC-27の出力です。若干出力の音量差があったため(DACの出力設定の差だったかもしれません)、若干上下にずれています。

 さて、波形を観察すると、ほとんど一緒です。この波形だけからすると、音質差は無いという事になります(注:ハイエンドが20KHzで落ちているのは、レコードに記録されたデータ自体によるものです)。

 ここからが今回の本題なのですが、FFTデータからは「ほぼ同じ」と読み取れるのですが、実際の試聴ではもっと差があったのです。これは弦楽器の音響研究でも同じで、実際に感じる「微妙な差」を、波形から読み取るのって困難です。よほど極端な性能差がある場合とか、答えがわかっている考察ならば、それっぽい「読み取り」はできます。

 しかし、とても難しいのです。弦楽器よりは単純なオーディオでさえこの難しさなのです。

 

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