時々、まるで70年代のフォークシンガーのように、糸巻きから弦をビロ~ンと伸ばして張っている人がいますが、ちょっとみっともないと思います。

 その方が音が良いという変な情報もあるようですが、それは違います。本当に音が良い張り方は、丁寧に、技術的な根拠の元に弦の長さを調整して(場合によっては弦の端を切って)、弦を巻くことです。

 弦を必要以上にブラブラさせると言うことは、原理的にはそこでエネルギー変換の損失が起きて、音が悪くなるということなのです。

 それでは弦をビロ~ンとブラブラさせる意味は全くないのか?というと、次のような意味はあると思います。

1. 雑な弦の巻き方で、弦の端が糸倉(ペグボックス)の内部で接触するような、下手な巻き方をするよりは、弦の端を思い切り伸ばしてブラブラさせた方が、まだ増しという考え方。
2. 「俺ってとてもワイルドだけど、演奏は上手だろう~?」っていう、視覚的な効果。
3. ステージ上で弦が切れたりして、大急ぎで弦を巻かなければいけないとき。
4. 糸巻きの弦の穴が大きすぎて、巻いた弦が抜け落ちてしまうような、調子の悪い楽器の場合。

 いずれにせよ、音響的にベストな弦の巻き方とは、私には思えません。必要の無い弦の端は、適切に切りましょう。

関連記事: