ほとんどの方は、優秀な(有名な)演奏家は楽器を見る目があると信用しきっていますが、「演奏」と「楽器」とはまた別物だと言うことを理解しなければなりません。

 事実、昨日のお客様との会話の中でも、知人がある超有名オケの先生から購入した楽器が酷くて、その後困っているという話しがでました。こう言う話しって、残念ながらぜんぜん珍しい話しではないのです。

 何度でも言いますが、優れた演奏者は、演奏に関しては尊敬に値するくらい素晴らしいです。しかし、その人が良い楽器を見極められるわけでは無いのです。なぜならば、楽器の構造的な事、技術的な事は勉強していないからなのです。

 本当に素晴らしい先生は、「自分は、自分の好みの楽器なら判るけれど、楽器一般の事は判りません。だから、あなたが自分で良いと思える楽器店を探してそこで購入してください。」と、一線を引きます。「自分には判らない」と言える人って、本物です。

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