工房のお客様と、時々オーディオの話題になることもあります。そこで、「どの機器がお勧めですか?」と尋ねられることも多いのです。

 私は、「まずは、最初にアンプに贅沢なほどお金をかけるべき」と説明します。そして、価格は高めだけれどAccuphaseのプリメインアンプをお勧めします。真面目で、裏切らない製品です。

 そこで具体的に、モデルとか型番とか、価格の話になるのですが、ここからは少々面倒です。実際に購入を検討されている方以外には、全く無駄な話と思ってください。

 Accuphaseのプリメインアンプの購入は、「新品か中古か」と「どのグレードのモデルか」の組み合わせで決まります。Accuphaseのプリメインアンプは丁寧に使われている状態の良い製品が多いので、中古でも全く問題はありません。

 AccuphaseのプリメインアンプのグレードはE-280、E-380、E-480、E-650と分類されていて、最初の百番台の数字がグレードです。そして、十番台が新しさです。例えば中古でE-370というアンプがありますが、それは一つ前のモデルです。

 さて、購入するときに迷うのは、「新品で低いグレードを購入すべきか? それとも、中古で上のグレードを購入すべきか?」です。

 私の答えとしては、グレード間の性能差はとても大きいと感じます。それに対して、一つ前のモデルでも、性能差はそこまで大きいとは感じません。逆の事も言えて、Accuphaseという会社は一体どうやってグレードによる格差を作り出しているのだろう?と不思議にさえ感じるくらい、グレード間での差は確実に存在します。

 よって、お勧めなのは「一つ前のモデルで、できるだけ上のグレード」を購入する方法です。一番お勧めなのは、E-470とかです。予算が無い方はE-370がお勧めです。200番台はできればお勧めしません。
 なお中古品は二代前のモデルまでを対象としてください。それより古いモデルではさすがに性能の差を感じさせます(その割に販売価格はそこそこ高い)。

 もちろん、新品の現行・上位モデルを購入するのが理想ではあります。

補足:E-650というのは純A級アンプといって、ちょっとマニアックなモデルです。音はとても良いのですが、発熱量が凄いです(電気食い)。スピーカーの質がよほど良くないと、中低音がぼやけます。

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