お金をかけなければなりません。しかし、お金をかければ良いというものでもありません。
これは一見矛盾した言葉にも思えるかもしれません。しかし、重要な考え方であり、それは弦楽器以外の全てにも当てはまります。
例えばあなたの手元に、あなたの苦労して貯めた数千万円(数百万円でもかまいません)の札束があったとします。そして、それを高々と振り回して、「オーイ、凄い技術の人集まれ~!」とか「良い楽器を扱っている楽器店、集まれ~!」って叫んでみてください。
おそらく、そんなあなたの周りに集まる人って、ろくな奴らではないはずです。詐欺師とか、インチキ業者とか。金に群がる人達って、まともな人はいません。
「人として、そして技術者として凄い人」って、札束を振り回したからって、寄ってこないのです。なぜ、「凄い人」が札束に群がらないと言い切るかというと、おそらく其の理由は、
1. 「凄い人」は、金目的で無く、本質を追究して生きているから「凄い」のです。
2. 「凄い人」は、札束を振り回している人を常に捜し回っているほど、暇では無いのです。
3. 「凄い人」は、相手の方から寄ってくるので、わざわざ自分が出向きはしません。
すなわち、お金だけで「人」や「技術」は買えません。これはお金だけでは、「良い商品」は買えないと言うこととも等しいのです。
それでは、どうやったら、その「凄い人」と出会えるのでしょうか? またはその「凄い人」に相手にしてもらえるのでしょうか? それは私にも判りません。しかし、その出会いを阻害する要因だったら言い切ることが出来ます。
1. プライドが高くて、見栄っ張り
2. ケチ
3. 面倒くさがり
だから、この反対に走れば(歩けば)、きっと本質に繋がると思うのです。
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