最近私は、アナログレコード関連の事だけでなく、オーディオ関連の記事もたくさん書いています。

 私のこのようなブログ記事を読んだ方の中には、「そんな趣味の事なんて書いていないで、もっと肝心な弦楽器関連の事でも書けよ」と思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 または、「レコード買って、音楽を聴いて、それが仕事だって言えるなんて、どんなに贅沢なんだよ」と、思われている方も多いと思います。

 しかし、現実はそんなお気楽なものではないのです。白鳥が優雅に泳いでいるようで、実際には脚をバタバタさせているのと同じです。

 なぜなら、次の現実がのしかかっているからです。
1. お金に(資金に)余裕が無い。
2. 時間に余裕が無い。
3. 行動に目的(目標)がある。
4. 自分の能力のなさを実感してしまう。

 「お気楽でいいねえ」と思われている方のほとんどは、自分ではそこまでの行動を実行しているでしょうか? 例えば、私が「お金をかけて、良い音で聴いてください」とアドバイスをしていますが、実行しましたでしょうか?

 なかなか、出来ることではないのです。私は、それを実行しているのです。なぜなら、その向こうにきっと「何か」が見えてくるはずだからなのです。その「何か」とは、それまでの自分自身の価値観を変えるようなものです。

 私が常にお金と時間を費やして行っている事は何かというと、自分自身の価値観を変える行為です。

 例えば一番判りやすいところでは、「オイストラフってこういう演奏をする人だったんだ」とか、「コントラバスの音って、こんな音だったんだ」とか、「ヴィオラの音の価値観が変わった」とかです。これは一番単純な例です。

 オーディオで良い音楽を聴くというと、「なんて贅沢な」と思われるかも知れませんが、そこに使命感(目的)とか、時間とか、資金的な要因が入ってくると、途端に胃が締め付けられるのです。こんな裏話を言っては、幻滅されてしまうかもしれませんが。

 最後に、なぜこんな「お気楽ではありませんよ」という暴露話を書いたのかというと、「同じ努力を皆さんも行うべき」という事を言いたかったからです。

 「お気楽」とか「お金をかけないで」とかからでは、本物は得られないからです。

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