ELPレーザーターンテーブルを使うに当たって、徹底的なクリーニングが必須であると言うことをこれまでにも書いてきました。今回は、中古レコードショップから560円で購入してきたばかりの、「イーグルス ホテルカリフォルニア」のレコードを、あえてクリーニングしない状態で録音して、比較してみました。
クリーニングの有無による比較は、本当ならヴァイオリン演奏のレコードで行った方が判りやすいのですが、現在比較実験に使えるような、クリーニング未処理のレコードが無いので、今回はこの「ホテルカリフォルニア」にて行います(著作権への配慮から、曲の出だしの少しだけアップロードします)。
中古レコードの盤面の状態は、悪くないです。大きなホコリも全く付いていない、綺麗な状態と言えるでしょう。
最初に、判りやすいように、バキュームクリーニングを行った、処理後の音を聴いてみてください。
- ELPレーザーターンテーブルで再生(バキュームクリーニング処理後)
素晴らしい音質です。
- ELPレーザーターンテーブルで再生(バキュームクリーニング未処理)
一見、盤面にホコリが無いように見えるレコードでも、ELPレーザーターンテーブルで再生すると、ここまで忠実に盤面の溝の状態(ホコリが付着した状態)を再現してしまいます。
- MCカートリッジ式の通常のアナログレコードプレーヤー(バキュームクリーニング未処理)
一番最初のブツッという雑音は、針が降りた音です。
この程度のホコリが付着していても音には影響がないようです。良く言えば、「安定していて、聴きやすく」、厳しく言えば「微細なホコリさえ再現できないほどの、鈍感で、フィルターが掛かったような音」と言えます。ただ、このレコード再生においては、レコードプレーヤーでの再生音とELPレーザーターンテーブルとの差はとても小さいと感じます(ベース音とかの輪郭のぼげ具合が若干違いますが)。
ちなみにお勧めのバキュームクリーニングマシンは、(私は使ったことはありませんが)国産のi–qualアイコールというバキュームクリーナーです。私が使っているVPI/HW-16.5よりも少しだけ低価格で、さらに除電ブラシ機能もついています。吸引パワーも悪くなさそうです。
バキュームクリーニング未処理のレコード盤面を顕微鏡で観察すると、肉眼ではほとんど見えないような微細なホコリが溝の奥に散らばっているのが確認できます(V字型の溝の片面に反射して、左右対称の模様として写っています)。
一方バキュームクリーニング処理後のレコード盤面は、ホコリをほとんど確認できません(レンズに混入した黒い丸い形の影は、ホコリではありません)。
関連記事:
- レコードクリーニング・ブラシの3Dプリンタ出力
- 3Dプリンタと歯ブラシで、レコードクリーニング用ブラシ製作
- 私のレコードクリーニングの「フルコース」方法は
- 格安の超音波式レコードクリーニングマシン「HumminGuru」
- レコードの静電気対策