私は工房開業以来ずっと、「弓にしっかり圧力をかける(弓をきちんと押しつける)事」の重要性を説いてきました。そしてそれが物理的に可能な、「腰のある弓竿」の弓こそが、高性能な弓であるとも説いてきました。
私のお世話になっている先生で、お嬢さんが海外で勉強中の方がいらっしゃるのですが、やはり海外のその音大での指導でも「弓をしっかり押しつける」という事を徹底しているそうです。
日本では未だに、「pppで圧力をかけずに、そ~~っと弾いたときに、弓がプルプル振るえないような弓が良い弓」なんて、無茶苦茶な信仰(情報)が根付いていたりするのです。あまりにも非科学的です。
蛇足になりますが、「圧力をかける(無駄な力が入っていない自然な圧力)」と、「力む(筋肉が硬直して、力の不連続性が生じている状態)」とは全く違うことです。
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