今朝のFMクラッシック放送は、デュ・プレ演奏のハイドンチェロ協奏曲第2番でした。
ちょうど昨日にチェロのお客様と、工房にてELPレーザーターーブルにて再生した同録音のレコードを聴いたばかりだったので、FMで流れたデュ・プレの音にとても違和感を感じました。
楽器の音の響きが感じられなくて、単なる綺麗で上手な演奏にしか聞こえませんでした。もちろん車内で聴かないで、きちんとしたオーディオ装置とFMチューナーで聴いたのなら、もっと良かったのかもしれません。または、良くあるパターンの、「いじってしまったCD」の悪影響のせいかもしれません(そのFM番組がオリジナルレコードを再生したのか、CDを再生したのかは知りません)。
いずれにせよ、「聴く音質によって、演奏のイメージ、演奏者のイメージってかなり変わってくる」というのが、私の実感です。
ELPレーザーターンテーブルで再生したこのレコードの音(写真の右ジャケット)は、実に真面目に丁寧に音を出しているのですが、一聴柔らかく感じる音の裏側に、「パンっ」と響く楽器の音も含まれています。だからチェロの胴体も見えるような気がするのです。
素晴らしい演奏って、演奏者側だけで完結するのではなくて、聴く側の環境や努力も大きく関わってくる、総合的なものなのです。
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