この業界、弓の科学的(理論的)考えが全く無視されて、「感覚」の事ばかりが重要視されています。
例えば、真の意味での性能の高い弓でボウイングすると、まるでワンボウが長くなったように感じます。実際、感じるだけでなく、物理的に長く演奏できるのです。
だからまるで弓が5~10cmも長くなったように、余裕をもった「溜め」が生まれます。この弓先での「余裕=溜め」が、先細りしないしっかりした音に繋がったり、擦れない弓の返しに繋がるのです。
この辺りの話は、言葉からは信用してもらえません。
しかし、私の「弓の性能の理論」の説明を受けた後に、実際にそのような性能の高い弓で「弓の運動(ボウイング)」をすれば、直ぐに理解できるのです。
演奏の練習とは、その後の話であるべきなのに、上記の「理」を無視した非効率的な内容がこの業界の普通になってしまっているのです。上手な人ほど、そうなのです。
残念です。
私常に「残念」と感じているのは、私自身の理論や技術を信用してもらえないという事だけでなく、全ての演奏者の大なり小なりの才能が無駄になっていることです。本当は皆さん、もっと良い演奏が出来るのに・・。
何度でも言い続けます。演奏の基本はスポーツの考え方と同じです。「物理的、理」です。
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