レコードがCDよりも音響的に特段に優れているとは思いません。しかし、当時のオリジナルメディア（今回の場合にはレコード）には、音響的要素以外の、「時代」も保存されています。
このレコードジャケットを見ただけで、触れただけで、当時の時代や生活が思い浮かびます。
毎回書いている事ですが、ELPレーザーターンテーブルで再生したレコードの音は、音の立ち上がりと分解能に優れていて、素晴らしいです。こんなバスドラムの切れの良さは、普通のレコードプレーヤーではなかなか表現できません。まるでCDの音の様です（注）。
こんな凄い音が何十年間も、レコード盤に単なる溝として保存されていたのです。不思議です。
注：「レコードの音はCDの音と違って柔らかで品がある」と言っている人は、レコードの本来の音を再生しきれていません。それはボケた音です。例えば矩形波は、直角の立ち上がりで再生できるのが理想です（なかななそうはいきませんが）。
