昨年私の工房に、ある大学生(4年生か大学院生)が弓の試奏でいらしたのです。
最初にいらしたときに、予約時間から30分も大きく遅れたのにへっちゃらな態度だったので、その注意から始まりました。また、私の弓の話を聞きに来たというわりには、なんの事前勉強(私が書いている事を読んで来る)もしていないので、その点も注意しました。
しかしその後何度かいらっしゃる内に、その熱心さと注意したことをきちんと改善している努力に感心しました。
先日いらしたときに、学生オケの話になって、「自分の所属していた(いる?)その学生オケに対して、自分が何ができるでしょうか?」みたいな質問を受けました。
最近は、若者も大人も、自分の事しか考えていない自己中ばかりです。
しかしこの学生さんは、自分の事だけで無く、自分が所属していた学生オケにたいして、自分が何を恩返しできるか? と、考えていたのです。
なんて素敵な言葉でしょう。日本の未来もまだまだ大丈夫だと、ちょっとだけ安心しました。