我々は「カセットテープ世代」と言ってもよいほど、当時はカセットテープ全盛期でした。よくわからないメーカーの安物テープから、高級品まで様々な種類のカセットテープとカセットデッキがありました。
高校生の頃によく使ったのはSONYの緑色の「BHF」と水色の「AHF」テープです。とっておきの録音の時には「DUAD」も使いました(DUADは価格の割には??と感じながらも、とりあえず性能が良いのだろうと信じて使っていました)。
大学生になってからは、ほとんどTDKでした。「AD」が値段の割に高品質で、よく購入したものです。左写真の「SA」もよく使いました。もちろんとっておきの録音の時には、清水の舞台から飛び降りたつもりで、TDKの「メタルフレームのメタルテープ」を購入しました。このテープ、早巻き取りしているときの音がシャカシャカしないで、気持ちよいほど静かに回るのです。早巻き戻ししながら悦に入ってしまいます。
その逆に、質の低いカセットテープを再生すると、音が悪いだけなく、カセットデッキのヘッドに磁性体のカスがこびり付いてしまうのです。メカに疎い女子(今の私の妻とか、オケの友達とか)から借りたカセットテープなんてそりゃあ酷い物でした。口には出しませんでしたが、「なんでこんな安物のテープで録音してんだ?カセットテープをケチってはいけないとよ」とか、「あちゃー、120分テープか!」とか。
当時は必死になって、FMエアチェックしたり、レコードをコピーしたり、生録もしました。今よりも、一つ一つの音が貴重だった気がします。そう感じるのは、私が年をとってしまったからでしょうか?
その後も色々なメディアが登場しては消えていきましたが、私にとっての一番想い出深いメディアを一つだけあげろと聞かれたら、「カセットテープ」です。
追記 カセットテープに関わる、想い出ワード
・ドルビー(Dolby BとCがありあました)
・クロムテープ、メタルテープポジション(マニアにとっては必須。メカに興味の無い女子には無縁のレバー)
・A面、B面(片面をいかに効率よく、無駄なく録音できるか?)
・120分テープ(収録時間的には使いたいが、じきに「ワカメ」になる)
・スリーヘッド(マニアなら)
・オートリバースデッキ(カセットテープの革命)
・ナカミチ(マニアなら2)
・消磁器(カセットタイプと本格タイプがありました。本格タイプは、消磁器を揺らしながら遠ざけたものです)
・生録(=カセットデンスケ)
・初代ウォークマン(オーディオの大革命。カンブリア大爆発の始まりか)
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