私の工房の弓の特徴は、弓の性能を感覚的にではなく、可能な限り「理論的に」そして「客観的に(計測によって)」考えて、そして実際に自分のその理論によって仕入れることです。

 もちろん仕入れ先に測定器械を持ち込むわけにはいかないので、仕入れ先では上記の理論を前提とした感覚によるチェックによって(普段から練習もしています)で仕入れますので、若干の誤差が生じることは確かです。しかし、あくまでも「良い弓だけ」を選別して仕入れています。

 しかし、そのようにして厳しい基準の仕入れを行っても、平均した性能で言えば、年々性能は厳しくなり、その反面価格は少しずつ上がっています。今回の仕入れでも、それは痛感しています。

 今年よりは、去年、去年よりは10年前に私の工房で弓を購入された方が、良い買い物をされたと思います。逆のことも言えて、2~3年後よりも、今年の弓の方が「平均すると」お得だと思います。

 「それではカーボン弓は?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、きちんと私が仕入れたフェルナンブコ材の弓の方が圧倒的に優れています。というよりも、優れたカーボン製の弓にはお目にかかったことがありません。きちんとした弓は値段は高いのですが、その意味はきっと納得して頂けると思います。

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