数ヶ月前にヴィオラの弓を購入してくださった方が、今度は楽器の調整のために工房にいらっしゃいました。「購入した弓がとても良い」という感想をくださって、私もとても嬉しかったです。
弓が良くなって、それに伴い弾き方が変わり(物理的に、原理的にそうなるのです)、様々な新たな境地が見えてきたそうです。そして今まで不満が無かった自分の楽器の音にも不満点が見えてきて、調整にいらしたのです。
逆の事も言えて、弓の性能が悪い人は、いつまで経っても(数十年間熱心に練習しても)「それ」が見えないのです。
さてそのお客様との会話の中で、「周りのヴィオラの人たちは、良い弓とか良いヴィオラに興味が無いみたい」とおっしゃっていました。それどころか、「毛替えを年に2回行っているだけで、奇妙な目で見られる。年に一度なら良い方で、2年に一度の人もいる」とのこと。
ヴィオラの方、もっと楽器や弓にお金をかけましょう。ヴィオラの音って、皆さんが思っているような、そんな音では無いのですよ。もっと素晴らしい楽器なのです。ヴィオラ弾きが、ヴィオラの音を追求(表現)しないで、誰がするのですか。
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