先日の日本刀作品展で聞いた話ですが、「銘刀」がこうして素晴らしい状態で残っているのは、使用者が大切に使っていたからだそうです。例えば、時代劇では刀の刃どうしを「カキ~ン」とぶつけ合っていますが、実際にそんなことをしてしまうと刃を傷めるので、上手な人ほど瞬時に刃以外の部分で相手の刀を受けて、自分の刀を傷めないようにしたそうなのです。
これは弦楽器も全く一緒です。良い楽器を手に入れる(購入する)だけではなく、そこからいかに楽器を傷めないように使うか、または楽器の状態を保持していくかも大切なことなのです。それどころか、良い楽器を購入した人の「義務」と言ってもよいかもしれません。