昨日の「FFTアナライザでの測定から見えてきたものは」の記事の中で、次の様に書きました。

「本質」とは楽器の持っている根本的なキャラクターです。
そしてその「本質」とは物理的に何を指しているのかというと、「構造」であり、「製作技術(材質も含め)」と言えます。

 すなわち、楽器の音は製作者の技術力だとか、製作技術の特徴によって、完全にとは言わないまでもかなりの部分で決定づけられるのです。そして不思議に思われるかも知れませんが、この特徴は本人が変えようと思ってもなかなか変えられないものなのです。

 良い意味でも、悪い意味でも、自分のキャラクターや器の大きさを、大きく変えることはできないのです。その理由は、楽器を製作するという行動の裏側には数え切れないほどの要素があります。その全てを変化させることは不可能で、変化させているつもりでも、結局は統計的に、その平均値への収束してしまうからなのです。

 これは画家や、作曲家の作品が、何だかんだ言っても似ていると言うことと同じなのかもしれません。

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