”フォーミュラ1″とか、高度なレーシングカーにおいては、例えばウイングの調整ネジをたった1/4回転回すだけでも、ラップタイムはかなり変わってくるそうです。普通の自動車の感覚からすると、「そんなバカな」ってくらいの研ぎ澄まされた世界です。

 レーシングカーとは、車とドライバーとメカニック、さらに見えない後方支援部隊(マネジメントや広告、等々)が高度な技術を突き詰め合わせながら、積み上げている、まるで鉛筆の芯の先端のでの競い合いみたいなものなのです。

 だから、たったネジ1/4回転の違いさえも、大きな差となって現れてしまうのです。逆の事も言えて、研ぎ澄まされていない世界では、その程度の違いは誤差の範囲として表には出ていません。

 全く同じ事は弦楽器にも言えるのです。

 楽器が悪かったり(価格のことではありません)、調整が悪かったり、または勘違いしていたり、弓の性能が悪かったりしていると、弦の種類でも替えない限り、音の違いはあまり判りません(だからそういう人は弦の種類を取っ替え引っ替え替えて、自己満足に浸るのです)。

 しかし、全ての要素を、先のレーシングカーのように全て一点にビシッと合わせるようなことを行うと、微細な変化さえも音として感じる事が出来ます。良い意味だけではなく、悪い意味でも表に出てしまいます。
 例えば、使わないときにミュートをぶら下げているだけで、音質は極端に劣化しますし、実際にその差を感じることが出来ます。また、松脂の違いも確実に出ます(だから、合っていない松脂を使っていると良くないわけです)。肩当ての装着度合いでも、差を実感できます。

 すなわち、この差は「オカルト」でも「プラシーボ効果」でも何でも無く、レーシングカーの世界と同じ原理の、単なる「技術」の結果なのです。

 

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