最近私がオーディオ関連の話題をたくさん書いているからだと思いますが、私の工房のお客様数名から、オーディオ機器に関しての質問を受けました。

 以前にも私はブログで書いたと思いますが、お金のかけ方(気合いの入れ具合)は次の順番です。

1. アンプ
2. スピーカー
3. アナログ機器(レコードプレーヤー、カセットデッキ)
4. SACDプレーヤーとかネットワークプレーヤーなどのデジタル再生機器
5. ケーブル類

 性能の高いアンプやスピーカーって、お金がかかるのです。だから中には、お金の掛からないスピーカーケーブルや、オーディオケーブル、または電源ケーブルなどにプチ贅沢をして(それでも数万円もします!)、「やった気に」なっている人がいます。しかしそれは「逃げ」でしかありません。

 これは弦楽器でも全く同じなのです。根本的なところ(良い楽器を購入するとか、良い弓を購入するとか)から逃げて、弦を取っ替え引っ替え交換したり、怪しい効能の部品を自分で交換して悦に入ったり。これは「逃げ」でしかありません。

 それを趣味というのでしたら、もちろん個人の自由ではあります。しかし、私から見たら、「本質から顔を背けることは、もったいない」というのが正直な感想です。

 さて話を戻して、なぜ私がそんなに良いオーディオ装置を勧めるのかというと、良いオーディオ装置で聴く音楽は、これまでの音楽のイメージを変えてくれるからです。楽器のイメージを変えるといった方が良いかもしれません。

 楽器演奏は、どうしても主観的になりがちです。すなわち、演奏している自分に、酔いしれてしまいがちなのです。ナルシストになりがちなのです。しかしきちんとしたオーディオ装置で音楽を聴くことで、客観性を引き戻せるのです(オカルト思考のオーディオオタクになってはいけませんが)。

 

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