私が先日アップしたオイストラフ演奏のベートヴェン作曲ヴァイオリン・ソナタ「春」の、曲の出だしの、音が出た瞬間の音を聴いてみてください。レコードの方の音です。

 アタックも付いていないですし、かすれてもいません。

 こういう発音が理想です。まるで、楽器が自発的に音を出したかのようです。私はできるだけ、こういう音を目指しています。

 ところが興味深いのは、同じ録音なのにCDの音からはレコードの音のようなレスポンスは感じません。全く同じ演奏なのに、違ったニュアンスを感じると言うことは、逆の事も言えて、オイストラフの演奏自体を誤解している人、知らない人がいかに多いかと言うことだと思います。

 可能な限り良い音で聴く努力をすることも、演奏の努力と同じくらい重要な事です。

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