以前にも書いた事がありますが、オイストラフが演奏したシベリウスのヴァオリン協奏曲の中で、私はロジェストヴェンスキー指揮、モスクワ放送交響楽団演奏のシベリウスが一番素晴らしいと思います。
この録音盤、音質的(オーディオ的)にはそれほど凄いわけではないのですが、演奏がとにかく素晴らしいのです。演奏が、針のように鋭く、緊張感が伝わってきます。
今まで所有していたのは、写真中左側の旧ソ連盤レコードです。今回、西ドイツ盤を入手できたので、高音質を期待しながら聴き比べてみました。ジャケット裏面にドイツ語で「UdSSRからのオリジナル録音による制作」と書かれています。
通常、ソ連メロディア盤は、オリジナルとしての音質は素晴らしいのですが、レコード生産クオリティとしてはバラツキが大きいのです。その点、旧西ドイツのレコードの品質は世界最高レベルです。
さて聴き比べてみました。確かに、西ドイツ盤の方が盤の品質は高いです。レコード独特のプツプツノイズの出方が安定していて、盤の生産品質を感じます。
音質は、ソ連盤が線が細い感じの音質に対して、若干低音が出ている感じもします。しかし、全体がソフトになった感じもします。これはこれで悪くないのですが、ソ連盤のほうがリアル感が高いようにも感じます。
まあ、いずれにせよ凄い演奏です。
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