先日、車を運転しながらAMラジオをスマホのradiko経由で聴いていました。
トーク番組だったのですが、面白い音楽についての雑談という内容でした。私は運転しながらごく普通にその会話を聞いていたのですが、ハッと思いました。私はトークの会話を聴いて理解していたつもりでしたが、対象の音楽は車の騒音でほとんど聞こえていなかったのです。
すなわち、ラジオ番組の内容の半分だけを聴いて、理解したかのように感じていたのです。
こういうことって車中ではよくあることです。車の中で聴く音楽も、カーオーディオの性能が低かったり、走行騒音に打ち消されてしまって、音楽の一部分しか聞こえないことがほとんどです。具体的には、旋律はよく聞こえるのに、ベース音とかの低~中音域の楽器の音はほとんど聞こえません。
しかし、音楽を聴いた気になっています。
それで悪いわけではないのでしょうが、「聴いた気になっていて、実は聴いていなかった」という事に関しては事実です。
楽器も同じです。楽器から出る音は「旋律成分」と「響き成分」に分けて表現することも可能なのですが、多くの方が「響き成分」というものをあまり意識していないように感じるのです。厳しい言い方をすると、楽器の音の質が低いから、豊かで素直な響き成分が出ていないのです。
それではそれを意識するためにどうしたら良いか?というと、「普段から高音質で音楽を聴く努力」をすることと、「良い楽器を試奏したり、購入する努力」をすることです。すなわち、現在の自分の価値観を変えていく努力をすることです。
関連記事:
- ドイツのクラシックラジオを聴いていて想い出しました
- 電子チューナーの音を聴いて、吐き気がしませんか?
- 最近、お客様にレコードとかCDとかの「良い音」を聴いてもらっています
- 音楽を良い音で聴いていないという事は
- なるほど、多くの方が聴いている音楽の音質は、こんな感じなのか