私は以前から、「大多数のプロの奏者は、弓の性能の事を勘違いしている」、「判っていない」と主張しています。
それはなぜかというと、次の4つの理由によります。
1.子供の時~音大に至るまで、そのような「弓や楽器の科学的・技術的理論の授業」を受けたことがない。それどころか、そもそもそのような「弓や楽器の科学的・技術的理論の授業」自体が存在しないからなのです。だから、知らなくて当然とも言えるのです。
2.演奏の才能があるので、どんな弓でもそこそこ弾きこなすことが出来ます。
これは勘違いの核心的な部分です。
3.自分に自信があるので、自分の価値観の楽器や弓を探そうとする。ようするに、自分の殻を破る努力をしていなのです。
4.業界的に、権威を神格化、絶対化する風潮がある。
こんな事ばかり主張しているから、私の工房にはプロの演奏者は少ないのです。しかし、私はバカにして言っているのではありません。私が一貫して主張しているのは、「せっかくの才能を発揮していないのがもったいない」という事だけです。
一方、私の工房にいらっしゃる方は理系のアマチュアの方が多いです。説明が判りやすいと言ってくださります。
アマチュアの方にも、「あなたのせっかくの努力が無駄になって、勿体ないですよ」と強く言いたいです。
演奏の本質とは、「科学的根拠のもとの運動」にあるからです。これは現代スポーツと全く同じなのです。
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