アマチュアの方ですが、もの凄くお上手な方が、楽器の調整と弓の相談で工房にいらっしゃいました。

 いつも通りの「弓の性能の理論」の話になって、色々と数時間も話をしました。元々が上手な方ですので、「理にかなった道具(弓)」を持たせて、「理にかなった運動(ボウイング)」を行わせると、驚くほどの演奏の表現力を見せてくださりました。

 そして昨日お礼のメールを頂いたのですが、次のような事が書かれていました。

>伺ったお話しは、これまでの自分の感覚にひきつけて勝手な解釈をしてはいけないのかもしれませんが、
>弓の性能というものについて、私としては、これまでもやもやしていた知識や経験がつながり、
>霧が晴れたと感じられる内容でした。

>マイスターのQ&A で、これまで弓にかかわる項目をほとんど読み飛ばしていたこと に、改めて気づきました。

 

 最初の感想メールは「そうでしょう、そうでしょう!」というものです。このブログで何度も似たような感想メールを公表したことがあります。私の主張することは、皆さんが感じていたことなのです。しかし、上手な方も(プロの方も)、ほとんどの方が間違って理解しているのです。
 もちろん、その方は私のお勧めする「性能の高い弓」を購入してくださいました。

 そして2番目の感想は、「インターネットの情報の意味の無さ」を物語っています。私が書いた内容でさえ、その本質を理解していない人が読んでも、読み飛ばしたり、目にとまらなかった、否定してしまうものなのです。だから、「インターネット上の情報は意味が無い」のです。
 それではどうしたらよいか?先日いらしたお客様のように、「勇気」と「礼儀」と「聴く耳」を持って(さらに「ご予算」も作って)、工房にいらして、自分の腹を割って相談してみることが大切なのです。

関連記事: