マイクロフォン5本の比較テストです。
 1. Earthworks M50
 2. AKG C414-XLII
 3. SCHOEPS CMC5+MK51
 4. Audio Technica AT835ST
 5. SONY ECM-23FII

 テストCDをスピーカーで再生して、その音を同時に録音しています。
 最初の音楽での比較を聴いた感覚と、最後のピンクノイズ比較を聴いた感覚が全く同じように感じた方は、普段から「音(音響)」に意識がある人です。

1. Earthworks M50
 私が音響測定の基準としている、マイクロフォンです。音響測定専用のマイクロフォンなので、周波数特性がフラットで、さらに50kHzまでの広帯域の録音が可能です。さらに位相特性にも優れたマイクロフォンです。今回のスピーカーでのピンクノイズ再生では、スピーカーの特性と部屋の音響特性の関係上、スペクトラムがフラットに録音されていませんが、それはマイクロフォンのせいではありません。
 このマイクロフォンは、5本のマイクロフォンの中でも一番高周波数まで録音できるのですが、おそらく、録音された音を聴くと、「低音が出ている」とか「優しい音」と、どちらかと言えば高音は出ていないと感じることでしょう。それが癖の無いフラットな音の特徴なのです。

2. AKG C414-XLII
 私がよく録音に使うマイクロフォンです。癖がなく、しかし若干明るく、張りのある音色の録音が可能です。とても使いやすいマイクロフォンです。
 
3. SCHOEPS CMC5+MK51
 いわゆる、「弦楽器御用達」のマイクロフォンです。こうして比較してみると、かなり中高域に張り出しがある音色をしています。「弦がきらびやかに録音できる」というのは、このような特徴なのです。私にはなかなか使いにくいマイクロフォンです。

4. Audio Technica AT835ST
 ビデオカメラ用のステレオガンマイクです。通常、ビデオカメラのマイクロフォンの音質はしれていますが、このマイクロフォンの音質は経験上悪くないと感じていて、普通に使っていました。改めてこうして比較しても、他のマイクロフォンに大きな引けはとっていません。

5. SONY ECM-23FII
 かなり前に音高実験用として購入した民生用マイクロフォンです。当時、民生用マイクロフォンとしては高音質という評判でしたが、こうして比較してみると時代の流れを感じます。録音可能帯域が狭く、かなり癖のある音色です。ただ、このような高域を持ち上げる特性のマイクロフォンは、テープレコーダーが主流だった頃には一般的でした。

 実は、これらのマイクロフォンの比較テストは、マイクロフォンの特性を知りたくて行ったわけではないのです(全く無いと言うわけではありませんが)。本当の目的は、弦楽器の音色の周波数特性(スペクトラム)表示と、聴覚による感覚による比較をするための実験なのです。

 

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