私は楽器から出る音色を考える(感じる)とき、空間中に飛び回っている音波がもし見えたら?って想像(妄想?)しながら聴くことも多いです。

 例えば皆さん、ヴァイオリンの最低限のG線の開放弦から出る、音の波長ってどのくらいの大きさだか知っていますか? 多くの方は、開放弦の弦長(約30cm)の波長で空気が振動している思っているかも知れませんが、それは間違いです。

 室内での音速が340m/秒だとしたら、G線の開放弦の周波数は196Hzですから、答えは340/196=1.7m(基音は)となります。ヴァイオリンの低弦でさえ、1.7mの大きな波長の波が空気中を飛び交うのです。これがチェロとか、バスとかになるともっとダイナミックになります。

 一方5,000Hzとかの高倍音とかになると、340/5000=約7cm! 数cmの細かな疎密波も空間を飛び回るわけです。まるで蜂のようですね。

 音が見えたら? って想像しながら音を聴くと、楽しいでしょう。?

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