少し前に中古でELP社のレーザーターンテーブルを購入して、再びレコードを聴きだしたという記事を書きました。
この世界にたった一つしか無い「レーザーピックアップ方式のアナログプレーヤー」が、聴くほどに感心するほど良いのです。
そこで、私が常々主張していますように、「実際に人と接して、その本当の意味を理解する」ということと、もうひとつ「応援したい会社には、敬意をもって、お金を払うべき(商品を購入すべき)」という考えのもと、エルプ社を訪ねました(もちろん予約の上)。
エルプ社のレーザーターンテーブルは、数年前に亡くなった製品開発者の千葉氏(発明自体はアメリカ)の後を、企画・営業部長の竹内孝幸さんが中心になって受け継いでいるらしいです。
その竹内さんとお話しする事が出来ました。3種類のグレードの製品の聴き比べや、オプション品の木材の品質と音質の話など、とても刺激になるお話を聞くことが出来ました。
そのお話の中で、弦楽器にも共通するような興味深い内容もありました。それはELP社のレーザーターンテーブルって、オーディオ雑誌とかでほとんど取り上げられていないのです。それを心配して、購入を躊躇するという方が多いということでした。日本人って、弦楽器でも全く同じように言えるのですが、「他人の、または大衆の評価」をとても気にするのです。本来ならば、自分が実際に試聴して良いと思えば、それで良いはずなのに。「有名」なものや「大企業」などを信用し、その逆を信用しないのです。
私はオーディオ業界の事は知りませんが、しかし、たぶん、弦楽器業界とほぼ共通していると思います。すなわち、雑誌とかに取り上げられる商品って、その雑誌にとてっての利害関係のあるものがメインなのです。例えば製品広告に掲載していたら、記事にしてもらえるとか、その雑誌と関係の深いショップが代理店だったり、そんな内容ばかりです。商品の性能と雑誌の掲載とは全く関係ありません。
やはり、「人」に会ってみなければ、製品の本質はわかりません。凄い人というのは、とても刺激になり、そして勉強になります。私もそんな「会ってよかった」と思ってもらえる人になりたいものです。
それで、私は現在の中古の音質でもとても満足しているのですが、「是非とも竹内さんから(エルプ社から)購入させてください」という事で製品を注文してきました。受注製品らしいので、完成するまで1~2ヶ月かかるらしいです。
補足
3種類のグレードの比較試聴をしました。基本的には「標準型」と「マスター型」の2機種です。それに現在開発中のマイナーチェンジモデル?「マスターアルファ型」を加えた3種類でした。音の品質は、あくまでも私の感想ですが、「標準型」と「マスター型」では大きな差を感じました。標準型の音は「粗さ」を感じましたが、マスター型の方はより緻密で音のボケ(特に低音域)も少なかったです。
購入を考えていらっしゃる方は、価格は高いですが「マスター型」または「マスターアルファ型」をお勧めします。あくまでも私の感想ですが。
関連記事:
- 最新型ELPレーザーターンテーブル LT-master α の試聴
- ELPレーザーターンテーブルのレーザー・ピックアップは、溝のどの辺を読み取っているのか?
- ELPレーザーターンテーブルの音は、もはやCDです
- ELPレーザーターンテーブルこそが、本来のアナログレコードの音を忠実に再生出来る(?)
- ELPレーザーターンテーブルのSPモノラル盤再生の精度