私がこれまで受けた取材とか、またはテレビで見た番組中において、よくもまあ「もう、この仕事をされて何年になりますか?」とか、「職人歴*年!」とかの表現をみます。というか、ほとんどにおいて見受けます。
職人の技術力をどうにか言葉で表現したい苦肉の策なのでしょうが、余りにも浅はかな表現力です(蛇足になりますが、同様な浅はかな表現には「手作り」とか「手間をかけて」とかもあります)。
話はもどりますが、「職人歴*年」には何の意味もありません。能力のある人は、たった5年のキャリアの若者でも凄い技術を持っていますし、逆に、キャリア50年でも下手な人は、救いようのない技術なのです。
マスコミの方々、もっときちんと勉強しましょうよ。あまりにも浅いです。技術の視点、または表現する方法はもっと別にあるはずです。「職人歴」?そんなものに意味がありますか?? 例えば、会社に取材に行って「会社員歴*年の・・」とかは言わないではないですか。その人の年齢から大体想像できることですし。
楽器の品質や性能も、職人の年齢とは全く比例しません。大体「技術」って、年々向上するほど甘いものではありません。スポーツと一緒で、下がる部分だって多いのです。
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