ドイツ・ヴァイオリン製作マイスター 佐々木朗の工房日記です。 ホームページは https://www.sasakivn.com です
ブログ記事

工房

弓の傾きや角度を尋ねられても、話はそう簡単ではありません

 よく「弓の傾き(毛の傾き)」とか「弓と弦との角度」について質問をうけることがあります。  言葉で質問したり、言葉で返答するのは簡単です。しかし、現実は全く違うのです。  というのは、実際のボウイングでは本人が思っている …

オーディオの音だとか、マイクの音だとかに無頓着な人が、楽器の音が判るわけは無いのです

 私はオーディオの音だとか、ビデオマイクの音だとかの購入アドバイスをしています。  しかし、それらについて興味のある方は本当に悲しいくらい少ないです。「聴ければよい」という感じで、スマホで満足している人だらけなのです。 …

音色を味に例えると

 この前日本酒を飲んでいて(私はお酒は弱いのですが)ふと思いました。  「味と音色って共通するところがあるのでは?」って。  私はこう感じました。  舌で感じるダイレクトな「味」は、中~高音です。音楽で言えば、旋律を奏で …

楽器の割れの原因の種類

 毎年冬の乾燥期になると、必ずと言って良いほど割れ修理依頼が飛び込みます。現在も3本の楽器を修理中です。  さて一概に「割れ」と言っても、その原因には種類があります。今回は特に表板の割れについて簡単に分類して説明してみま …

私が想像していたとおりの「音の通り」でした

 先日、私の工房のお客様がソロ演奏される演奏会を聴きに行きました。  「音の通り」を確認したくて、わざと最後部座席で聴きました。楽器の音の程度が低いと、最後部座席は音が薄っぺらになってしまうのです。これが「遠くまで音が届 …

自分を変えることができない人は上達できない

 上達というのを、自分を大きく成長させる事だと思い込んでいる人がほとんどです。しかし、それが当てはまるのは子供の時だけです。  大人になってからの上達とは、自分を変えることです。もっと正確に言えば、自分の価値観を変える行 …

音の分析は難しい

 先日、「ビルスマ演奏のレコードとSACDの比較」を行いました。その時に、以前に比較した時よりも思っていたよりも差が大きく感じたのです。それで、「フォノイコライザーを替えたための音質差なのか?」という結論に達しました。 …

楽器の響板割れ修理の依頼が多い

 毎年の事ではありますが、この時期は楽器の割れ修理の依頼が多いです。この前にも割れ修理を行って、現在も1本修理中です。そうしたら今日も修理依頼が入りました。  日本のカラカラ乾燥はヨーロッパよりも酷いので、楽器においても …

「上達の最大の障壁」の補足

 以前にも何度か書いた事がありますが、私は「上達の最大の障壁」は次の3つの要素だと思っています。 1.己のちっぽけなプライド(生物としての自己保護本能、殻) 2.ケチ(金銭的) 3.面倒くさがり(他人との接触、縁との接触 …

楽器や弓の銘柄(ラベル)から音が出ているのはありません

 これまで何度も、私の工房で楽器を購入してくださったお客様から、「音が良いって褒められて、『どんな楽器なの?』って、楽器の製作者(ラベル)の事を訊かれた」という感想をいただいたことがあります。残念ながら、「こんな素敵な楽 …

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