時々、「音離れが良い」という表現をする事があります。
このように、楽器の物理音響的な特性を、科学的手法(グラフとか、測定値とか)ではなく、文系的な表現方法、すなわち言語化して表現する手法の方が一般的です。
例えば、「明るい音」とか、「キツい音」、「豊かな音」、等々、音の表現の種類は数え切れないくらい存在します。例えば「良い音」なんていうのも、文系的な表現です。
話を「音離れの良い」という表現に戻します。
音離れとは、簡単に説明すると、楽器の残響特性(響きの良さ)によるものが大きいです。
例えば、響きの良い楽器の場合には、演奏(発音)直後にも楽器が響きます。そうすると、まるで楽器の音が飛んでいくのが見えるような感覚を持つのです。
一方、響きが鈍い楽器、音が詰まる感じの楽器の場合には、演奏直後(発音を止めた瞬間)に音が止まってしまいます。だから音を出すために、常に音を後ろから押し続けなければならないという感覚があるのです。
もう一つの要素は、発音しやすさ(レスポンスの良さ)を、「音離れ」の良さと感じる事もあります。発音前後で事象は全く異なるのですが、人間の感覚ではそれらをミックスして感じるのです。
このように、理系的な表現と、文系的な表現とでは、同じ現象でも全く違った表現をします。どちらが正しいと言うことはないのですが、文系的な表現は、ごまかしがいくらでもきくというのが、一番の欠点です。
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